契約前に確認すべきこと
注文住宅の契約は大きな決断です。後悔しないために、 契約前に必ず確認しておくべきポイントを解説します。

契約前の準備チェックリスト
住宅会社との契約は、数千万円規模の大きな買い物です。 契約書にサインする前に、以下のポイントを必ず確認しておきましょう。
契約前チェックリスト
- 間取りや仕様の最終確認:プランや設備・仕様に不明点や不満がないか
- 見積もり内容の精査:追加工事や値引きが反映されているか
- 資金計画の最終確認:住宅ローンの審査は通っているか、頭金は準備できているか
- 契約書・重要事項説明書の内容理解:わからない点は必ず質問すること
- 工事保証・アフターサービスの内容確認:保証期間や対応範囲を明確に
住宅会社との契約の種類
注文住宅では、主に以下の3種類の契約を行います。それぞれの契約の内容と意味を理解しておきましょう。
設計契約
間取りや外観などの設計図を作成するための契約です。 多くの場合、この段階で設計料が発生します。
- • 設計料の金額と支払い時期
- • 設計変更の可能回数と追加料金
- • キャンセル時の返金条件
- • 設計図の著作権の帰属
注意点
工事請負契約を結ぶと、解約時に違約金が発生します。契約内容に納得できない部分があれば、 契約前に必ず解決しておきましょう。また、契約書の内容をよく理解せずにサインすると、 後から「聞いていなかった」と言っても対応してもらえないことがあります。
重要事項説明書のチェックポイント
重要事項説明書は、契約の重要な内容をまとめた書類です。 宅地建物取引士から説明を受ける際に、以下のポイントを特に注意して確認しましょう。
工事請負契約の重要事項
- •工事代金の総額と内訳
- •工事代金の支払時期と方法
- •工事の着手時期と完了時期
- •瑕疵担保責任の期間と範囲
- •契約解除の条件と違約金
土地売買契約の重要事項
- •土地の権利関係(所有権、地上権など)
- •法令上の制限(用途地域、建ぺい率など)
- •私道負担や地役権の有無
- •インフラ(上下水道、ガス等)の整備状況
- •土壌汚染や埋蔵文化財の有無
プロからのアドバイス
重要事項説明は、専門用語が多く理解が難しいことがあります。 わからない点は必ず質問し、納得できるまで説明を求めましょう。 説明を急かされても、自分のペースで確認することが大切です。 また、契約書と見積書の内容に相違がないか、必ずクロスチェックしてください。
契約後のキャンセルについて
契約後にキャンセルする場合、違約金が発生するケースがほとんどです。 キャンセル条件を事前に確認しておくことが重要です。
契約段階 | キャンセル料の目安 | 備考 |
---|---|---|
設計契約後 | 設計料の全額 | 設計が完了している場合は全額負担となることが多い |
工事請負契約後 (着工前) | 契約金額の10~20%程度 | 会社によって異なるため、契約書で確認が必要 |
着工後 | 出来高+残工事の20%程度 | 工事の進捗によって金額が大きく変わる |
土地売買契約後 | 手付金の放棄 または売買価格の20%程度 | 手付解除期限内なら手付金のみの損失で解約可能な場合も |
中立的な立場からのアドバイス
スーモカウンターでは、複数のハウスメーカーと比較検討できる環境を提供しています。 契約前の不安や疑問を解消するために、中立的な立場からアドバイスを受けることができます。
契約時に押さえておきたい保証とアフターサービス
住宅の保証内容とアフターサービスは会社によって大きく異なります。 契約時に必ず確認し、書面に残しておくことが重要です。
瑕疵担保責任(品確法による保証)
構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分については10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。 それ以外の部分については会社ごとに保証期間が異なるため、契約前に確認しましょう。
住宅瑕疵担保責任保険
住宅会社が倒産した場合でも保証が受けられる保険です。 新築住宅を供給する事業者は、この保険への加入か供託金の供託が義務付けられています。 保険証券は必ず受け取り、大切に保管しましょう。
アフターサービス
定期点検や緊急時の対応など、竣工後のサポート体制を確認しておきましょう。 特に、定期点検の回数・時期、有償・無償の区分、24時間対応の有無などが重要です。 また、アフターサービスの窓口や連絡先も明確にしておくと安心です。