家づくりのスケジュール
注文住宅の計画から完成までの流れとスケジュールを解説。各段階での重要ポイントもご紹介します。

家づくりの全体スケジュール
注文住宅の家づくりは、計画から完成まで通常1年以上かかる大きなプロジェクトです。 全体の流れとスケジュールを把握することで、焦らず、無理なく、理想の家づくりを進めることができます。 ここでは、家づくりの一般的な流れとスケジュールを解説します。
家づくりの主な流れ
注文住宅の家づくりは、大きく分けて以下の7つの段階で進みます。 各段階での重要なポイントも合わせてご紹介します。
情報収集・計画段階
期間目安:2〜6ヶ月
住宅展示場や住宅情報誌、インターネットなどを通じて、家づくりに関する情報を集め、 自分たちが求める家のイメージや要望を整理します。また、家づくりの予算計画も立てます。
重要ポイント
- 家族全員の要望をリストアップする
- 譲れない条件と妥協できる条件を整理する
- 住宅ローンの事前審査を受け、予算を明確にする
- 複数の住宅会社の情報を比較収集する
- スーモカウンターなどの相談窓口を活用する
土地探し
期間目安:1〜6ヶ月(すでに土地をお持ちの場合はスキップ)
希望のエリアや条件に合った土地を探します。不動産会社や住宅会社の土地情報を活用し、 実際に現地を見学して、周辺環境や日当たり、交通アクセスなどを確認します。
重要ポイント
- 複数の不動産会社に相談し、選択肢を広げる
- 法的規制や建築条件を確認する(用途地域、建ぺい率、容積率など)
- 地盤や形状、接道状況なども確認する
- 周辺環境や将来の開発計画もチェックする
- 土地の購入前に住宅会社に建築可能か確認してもらう
住宅会社選び・契約
期間目安:1〜3ヶ月
複数の住宅会社に相談し、提案内容や対応、信頼性などを比較検討して、 自分たちに合った住宅会社を選びます。選んだ会社と設計・工事請負契約を結びます。
重要ポイント
- 最低でも3社以上の住宅会社を比較検討する
- 同じ条件で見積もりを取り、内容を詳細に比較する
- 担当者との相性や、質問への対応の丁寧さも重視する
- 過去の施工事例や顧客の評判も参考にする
- 契約内容を細部まで確認し、不明点は必ず質問する
プラン・設計
期間目安:2〜4ヶ月
住宅会社の設計士と打ち合わせを重ね、間取りや外観デザイン、設備などの 詳細なプランを決めていきます。必要に応じて図面の修正を繰り返し、 最終的な設計図を完成させます。
重要ポイント
- 要望をしっかり伝え、提案に対しては納得するまで質問する
- 間取りは実際の生活動線を意識して検討する
- 打ち合わせ内容は必ずメモを取り、後で確認できるようにする
- 図面だけでなく、パース(完成予想図)なども活用する
- 設備・仕様の細部まで確認し、追加費用の有無を把握する
着工準備
期間目安:1〜2ヶ月
建築確認申請や住宅ローンの本審査など、工事着工に向けた 各種手続きを行います。また、地盤調査や必要に応じた地盤改良工事なども この段階で実施されます。
重要ポイント
- 建築確認申請の進捗状況を確認する
- 住宅ローンの金利や返済条件を最終確認する
- 地盤調査の結果を確認し、必要な対策を理解する
- 工事スケジュールを確認し、引き渡し予定日を把握する
- 近隣への挨拶や工事説明も必要に応じて行う
建築工事
期間目安:4〜6ヶ月
いよいよ実際の建築工事が始まります。基礎工事、上棟(建て方)、 内装・設備工事と進んでいきます。定期的に現場を見学し、 工事の進捗を確認しましょう。
重要ポイント
- 各段階で中間検査を行い、問題がないか確認する
- 特に上棟式や内装工事前には必ず現場を確認する
- 変更希望がある場合は早めに伝える(工事が進むと変更が難しくなる)
- 現場監督や担当者と定期的にコミュニケーションを取る
- 工事写真やレポートがあれば保管しておく
完成・引き渡し
期間目安:2週間〜1ヶ月
工事が完了したら、竣工検査を行い、不具合がないか確認します。 問題がなければ引き渡しとなり、住宅ローンの実行や登記手続きを行い、 いよいよ新居での生活がスタートします。
重要ポイント
- 完成検査は細部まで丁寧に行う(小さな傷やへこみなども確認)
- 設備の使用方法や注意点を説明してもらう
- 保証書や取扱説明書、図面などの書類を受け取る
- アフターサービスの内容や連絡先を確認する
- 定期点検の予定や住宅メンテナンス計画を把握する
家づくりのスケジュール計画のポイント
1. 余裕を持ったスケジュール設定
家づくりは、予想外の事態で遅れが生じることもあります。 天候不良や資材調達の遅れ、設計変更などにより工期が延びる可能性も考慮して、 余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
2. シーズンを考慮した計画
建築工事は、季節によって進捗や条件が変わります。 例えば、梅雨時期は雨による工事の遅れが生じやすく、 真冬は寒さで工事が進みにくいこともあります。 完成・引っ越し時期も、子どもの学校や仕事の繁忙期を避けると良いでしょう。
3. 重要な意思決定ポイントを把握する
家づくりでは、さまざまな段階で重要な決断が必要になります。 特に設計プランの決定、設備や内装材の選択、変更可能な最終期限などを 事前に把握しておくことで、焦らず計画的に進められます。
4. 引っ越し準備も計画に入れる
家の完成だけでなく、引っ越し準備も含めたスケジュールを立てましょう。 引っ越し業者の手配、各種住所変更手続き、新居の家具や家電の購入なども 計画的に進める必要があります。
家づくりを円滑に進めるためのアドバイス
- 情報を整理して記録する: 打ち合わせ内容や決定事項は必ずメモを取り、写真や資料と一緒にファイリングしておきましょう。 後から確認できるだけでなく、トラブル防止にもなります。
- 質問や疑問はすぐに確認する: 不明点や疑問があれば、後回しにせずにすぐに住宅会社に確認しましょう。 小さな誤解が大きなトラブルにつながることもあります。
- 定期的にスケジュールを確認する: 住宅会社と定期的にスケジュールを確認し、進捗状況や今後の予定を 共有しておくことで、認識のずれを防げます。
- 無理な変更を避ける: 工事が進んだ段階での大幅な設計変更は、コスト増や工期延長につながります。 設計段階でしっかり検討し、変更は最小限にとどめましょう。
- 専門家のアドバイスを活用する: スーモカウンターなどの中立的な相談窓口を活用すれば、 家づくりの各段階での不安や疑問を相談できます。